Tortoise Garden

「飼育環境(設備)」


日本は、元来リクガメが生息する地域とは気候が異なるため、「これがベスト!」という飼育環境はありません。
また、日本国内でも、北と南では気候が違いますし、庭とマンションのベランダでも環境が違いますので、それぞれの
飼育場所に適した飼育環境を構築する必要があると思います。
そのために少しでもお手伝いできれば、と思います。

飼育環境事例集(Click)

屋内、屋外問わず、飼育環境の例を掲載しています。
事例を参考にしていただいて、みなさんの飼育環境が少しでもよいもの
になれば、と思います。
お友達の飼育環境も紹介しています。
※みなさんの飼育環境の写真もぜひご紹介させてください。
ご協力いただける方は、ウイルスメール対策のため、一度、以下のメールフォームから
ご連絡ください。その後、飼育環境の写真を送って頂くメールアドレスをご連絡させて
いただきます。よろしくお願いします。
メールフォームへ


=====屋外飼育場=====
屋外の飼育場です。
カラスや猫にいたずらされないように、金網の蓋を使用しています。
一番奥がセマルハコガメのエリアで、残りがすべてリクガメエリアです。
現在、ロシアリクガメたちは、まったく穴を掘る気配がないので、柵の一
部分はブロックを置いたままにしています。
観察している時間がある時は、このエリアから出して、庭中を探検させています。

準備中!屋外飼育場(庭)

庭に屋外飼育場を作っている時のメイキングです。
リクガメたちは、屋外へ出してあげると、とても生き生きとしてこちらまで嬉しくなってしまいます。


=====オリジナル木製ケージVersion-2=====
簡易な木製ケージVersion-1から得たヒントを元に、Version-2を制作しました。

費用(材料費、一部工具):約5,000円
制作期間:述べ3日間
設置場所:雨のかからない屋外
使用目的:梅雨時の飼育、冬季飼育(冬眠しない個体用)
サイズ(内寸):90cm(W)×45cm(D)×43cm(H)
材質:保温性、通気性、加工性などいろんな面で木材が有利。
   (コストを考え、コンパネを使用)

考慮した点は、以下のようなところです。 ・可能な太陽光を取り込めるように、開口部分を大きくとる(上面、前面)。  ただし、多少の日陰が確保できるように、側面に開口部分は設けない(冬季  の保温性確保の意味もある)。 ・メンテナンスしやすいように、上面、前面は取り外すことができる。リクガ  メを驚かさないように、前面からメンテナンスを行う。 ・サイズは、可能な限り大きな方がいいが、あまり大きいと設置場所や持ち運  びに苦労する。 ・持ち運べるように、両サイドに取っ手を付けた。 ・冬季保温時にエネルギーを有効利用するために、バスキングライト、蛍光灯  の設置は、ケージ内にできるように台座を取り付けた(蛍光灯の発熱も利用  したい)。内寸の高さは、この点を考慮して決定している。蛍光灯等、ケー  ジ内に設置しているので、不意にケージを動かしても、落として破損させて  しまう可能性も低いし、配線もケージ内上部で整理できる。 ・両サイドに、配線用の穴を設けた(冬季保温時は、適度な通気口となる)。  (ヒートロスがないようにあまり大きな穴は開けないようにしたぃ) ・リクガメの爪がひっかからないように、前面の金網の最下部の高さをある程  度設ける。  (金網に爪がひっかかると、けっこうな高さまで登ってします) ・冬季保温時には、開口部分に透明アクリル板や透明ビニールを取り付けて、  保温性を向上させる。  (木製なので、ビニールであれば、画鋲で取り付けられる) 今後の課題: ・制作精度のアップ:腕を磨け!→自分 ・餌皿交換用の小窓の必要性検討(ヒートロスを防ぐため)。 ・床材を使用しなかった場合など、底面にこぼれた水や尿が染み込まないよう  に(ケージが腐敗しないように)、塗料などで防水加工を施したり、ビニー  ルシートを張ったりする必要があるかもしれないが、木の持つ吸湿性を可能  な限り発揮してもらうために、施すかどうか検討要。


=====オリジナル木製ケージVersion-1=====

木製ケージVersion-1
1)ケージ → 現在、私はギリシャリクガメに90cmのガラス水槽、ロシアリクガメに自作の木製         ケージ(70cm(W)×40cm(D)×30cm(H))を使用しています。         この2種類のケージには、メリット/デメリットがあります。以下にちょっと書いて         みます。  ・保温性         リクガメはどうしても保温が必要になってくるし、夏になれば暑くなるので通気性も         そこで、木製ケージの保温性が優位になってきます。従って保温効率が上げることが         できます。         現在、ギリシャリクガメの方をガラス製ケージで飼育していますが、保温性が低いの         で、冬季は発砲スチロールを周囲に張りつけて、保温効果を向上させます。  ・通気性         前面や側面に好きなように網などを利用して通気をうながす構造にできるので木製ケ         ージの自作は好都合です。ただし、保温が必要な冬季は、その面からせっかく暖めら         られた空気が逃げてしますので、透明のアクリル板を重ねるなどして保温性を高める         必要があります。  ・視認性         海外のHPなどを読んでいても必ず書いてあることですが「リクガメ飼育は、毎日の         観察がとても重要だ。」ということです。木製ケージは、その素材の強度や加工性か         らくる構造上、ケージ内の視野が広くありません。従ってリクガメやケージ内の状態         がちょっと確認しづらいところがあります。その点、ガラス製のケージは、リクガメ         のかわいい行動を観察しやすいです。  ・保湿性         私の飼育しているリクガメたちは、元来乾燥した地域に生息するリクガメなので、木         の持っている湿度コントロール機能が生きてきます。しかし、これはあくまでも空気         中の湿度のコントロールという意味であり、完全に木そのものが濡れてしまうと、ガ         ラスのように全部拭き取れるわけではないので、さっと湿度をコントロールしにくく         なります。         湿度を必要とするリクガメたちには、ガラス製のケージがよいように思います。ガラ         スは湿気を吸わないので、ケージ内に水入れを入れることど湿度を確保しやすいから         です。  ・利便性(フレキシビリティ)         リクガメの飼育をするケージには、バスキングライトだとか、サーモスタットだとか         実に様々な器具の設置が必要です。それらをケージ内に固定するには、ケージに固定         できるスペースだとか、台座のようなものが必要になります。しかし、ガラス製のケ         ージには、(爬虫類専用のケージは別ですが)それがあまり考慮されていません。そ         の点、木製のケージは、キリで穴を開けたり、木ネジで台座を取り付けたり、自由に         加工できるので便利です。       ※いずれにせよ、自分の飼育するリクガメの特徴に合わせて、予算に合わせてケージを選        ぶことが大切でしょう。 2)ライト → 紫外線:購入はしていますが、屋外飼育のため、いまだ使用していません。         バスキング:時々、ロシアリクガメに当てています。 3)ヒーター→ ロシアリクガメ: 20Wのひよこ電球を2つ、空中サーモスタットに接続して使用                  しています。         ギリシャリクガメ:100Wのひよこ電球を1つ、空中サーモスタットに接続して使                  用しています。 4)シェルター→わが家のリクガメたちは、シェルターを利用してくれない・・・。素焼きの植木鉢を         入れていますが、小さいロシアリクガメが時々お昼ねに使ってくれるぐらいです。         使ってくれない理由として、私が現在考えているのは、シェルター内の天井が高くて         、背中にあたらないので、土に潜った時のように、身体中になにかあたっている状態         を確保したいのだと思っています。ねぐらに潜り込んでいる、という安心感が欲しい         のでは?と思うのです。 5)床材  ・赤玉土(特に小粒タイプ)         リクガメが歩く時に、足が埋まることもなく歩きやすそうです。おまけに掘って潜っ         てというリクガメ本来の欲求を満たすことができますのでリクガメのストレスにはな         りにくいと考えています。しかし、粉っぽいので屋内での利用では、部屋が埃っぽく         なってしまう、という欠点がありますし、リクガメの身体も土の粉まみれになってし         まいます。。園芸用品店で購入でき、用意に入手できますし、安いので、ランニング         コスト的に助かります。   ・新聞紙         取り替えといった日頃のメンテナンスは楽だが、土に潜ることを好む種類には、スト         レスの原因にもなりかねないので、メインで使うというよりは、他の床材が入手でき         ない、といった場合の補助的な利用をおすすめします。   ・バークチップ         排泄物による匂いが赤玉土にくらべると、早く発生するように感じます。   ※床材の交換頻度    基本的には、床材の汚れ具合もしくは、匂いが気になりだしたら交換という感じでしょうか。私    は、匂いがしてきそうだな?換え時だな?って感じで交換しています。赤玉土だとだいたい1〜    2カ月に一度です。    参考までに、とあるペットショップの方から、バークチップを床材に使った場合、90センチ水    槽にロシアリクガメを10匹くらい飼育した場合、4カ月くらい使えるだろう(温浴を頻繁に行    うのであれば、もっと長く使えるだろう)、ということでした。  わが家の床材は・・・    ロシアリクガメの場合     サイドを5センチくらい立ち上げて、新聞紙をケージの底に敷き詰めて、そこに3センチくら     い赤玉土を敷き詰めています。本来は赤玉土に潜って欲しいのですが、浅過ぎるのか、いつも     その下の新聞紙の下に潜って寝ています。シェルターも利用してくれません。 6)ケージの設置場所    これは完全に屋外の方がいいです。屋内だと屋外よりも新鮮な空気の入れ替わる量が違うし、見    るからに調子が異なります。屋外の方が俄然活性が高くなり、動きがとても活発である。


屋外飼育スペース構築例/制作途中(From kandaiさん)
屋外飼育スペース,リクガメ,Tortoise
【現状】
・カメ小屋の内外壁は、共に板張りにして中にはウレタンフォームを入れている。
・カメ小屋の床は60センチ以上掘り下げて、土と落ち葉と炭酸カルシウムを混ぜた
 ものを敷き詰めている。

【予定】
・どこかにスポットライトを設置。
・現状、黒土なので、鹿沼土、桐生土などやマサ土をブレンド。
・手前に池が作ってあるが、水深が12センチあるので、玉石でも入れて水深を浅く
 する。

より詳しいスペックをご覧になりたい方は、こちら


ノギス

カメの飼育には、甲長(SCL)を測定するのに、定規が必要ですが、ノギスが簡単に正確に測定できて便利です。
これが愛用しているノギスです。
「夢幻クラフト」さんのオリジナルで、ステンレス定規を改造したものです。
25cmくらいまで測定できるので、便利です。

購入したのは、「夢幻クラフト」さんです。

夢幻クラフト(http://www.netlaputa.ne.jp/~tusan/)


100円均一ショップで見つけたホビーノギスです。
リクガメの甲長測定には、さほど精度は必要ないので、これでも十分だと思います。
ただし、測定可能な長さは15cmまでです。


カメの飼育において、体調の良し悪しを把握するのに、体重のチェックが重要です。 そこで秤が必要になります。
我が家では、10g単位で2kgまで測定できるものを使用しています。近所の雑貨屋 さんで購入しました。


温度計

リクガメ飼育には、日頃の温度管理がとても重要ですので、必ず用意しましょう。

100円均一ショップで見つけた温度計です。
自立タイプなので、ケージの中よりも、部屋の中や温室の中の温度を確認するのに利用しています。


餌皿

リクガメたちは、餌をたくさん食べるので、大き目の餌皿を用意した方が無難です。
しかし、土のミネラル分もいっしょに摂取した方がいいので、もしかしたら、餌皿は不要なのかもしれません。水入れは必ず必要ですが。

左が水入れに使用しているHERP CRAFT社の樹脂製のもの(500円くらい)で、 右が餌入れに使用している近くのショップ・オリジナルのステンレス製のもの(600円くらい)。
右の餌皿は、最近、小さくなってきたので、あまり使わなくなってきた。


ケージの性能比較(メリット/デメリット)

 リクガメの飼育環境にもさまざまな物がありますが、実際に使ってみた感想を紹介
します。

・ガラス水槽
 ■メリット
  ・あらゆる方向から観察できる。
  ・見栄えがいい(ぴったりの蛍光灯などもある)。
  ・ペットショップ、ホームセンターなどで入手しやすい。
 ■デメリット
  ・高価
  ・重い。
  ・割れる危険性がある。
  ・温度調節が難しい(特に夏)。
  ・保温設備などをいろんな場所に取り付けできない。
  ・汚れが目立つ。
  ・掃除がたいへん。
  ・通気性が悪い。

・衣装ケース
 ■メリット
  ・安価
  ・ホームセンターなどで入手しやすい。
  ・浅いものは、通気性がよい。
  ・さまざまなタイプがあって、シチュエーションに合わせて選べる。
  ・軽い。
  ・掃除しやすい。
 ■デメリット
  ・紫外線に弱いので屋外に設置していると劣化が激しい。

・自作木製ケージ
 ■メリット
  ・自分の好みのデザインにできる。
  ・保温性が高く、温度調節しやすい。
  ・器具をいろんな場所に設置できる。
  ・比較的安価。
  ・通気性。
 ■デメリット
  ・やる気と製作時間が必要。
  ・丁寧に作らないと尿や水分を吸い込んでカビや腐敗が発生しやすい。

今のところ、自作木製ケージがもっとも使い勝手がいいので愛用している。今後は
更なる自作木製ケージのバージョンアップとトロ舟を試してみたい。


床材の比較(使ってみたものだけ)メリット/デメリット

リクガメ飼育に使用される床材には、多くの種類がありますが、私の場合、入手しや
すく、比較的安価なものしか使用したことがありませんが、そのインプレッション(
使用感)を紹介します。
また、我が家の場合、地中海リクガメの仲間が飼育対象であり、基本は庭の土の上で
直接飼育する、というコンセプトなので、それを補完するカタチで床材を含むケージ
の飼育環境がある、という前提条件でのコメントです。

・赤玉土
  園芸用として利用されている土で、ホームセンターなどの園芸店で購入でき、安
  価である。我が家では、1袋(何kg?)を約90cm×45cmの床面積のケ
  ージで使用している。粒の大きさは、小粒、大粒など種類があるが、あまりこだ
  わる必要はないように思える。一応、我が家では、小さい個体には、小粒を使用
  するようにしている。

 ■メリット■
  ・一回の使用期間が長い。
  ・安価
  ・入手しやすい
  ・嫌な匂いがない/脱臭能力が高く、悪臭が出にくい。
  ・糞の水分を吸収するため糞や尿酸がかたまりやすく除去しやすい。
  ・水分の吸収能力が高く、尿を吸収しても湿度が上がりにくい(ように思える)
   。かなりの量の尿を吸収でき、カビの原因にもなりにくい(なったことがない)。
  ・食べても害にならない(らしい)。ミネラルの供給源になる(と思っている)。
  ・災害の時に燃えない。
 ■デメリット■
  ・リクガメが動き回るうちに、粒が壊れ粉末状になり、個体が粉だらけになって
   見栄えが悪くなる。
  ・粉が鼻腔に入るため、RNS(鼻水症候群)になりやすい(らしい)。
  ・粉が飛び散るので、交換が面倒。
  ・家庭ゴミとして処分できない(もちろん燃やせない)。
  ・重い。
  ・UVBライトやバスキングライトなどが粉まみれになる。

・赤玉土(高温焼成)
  赤玉土を800℃程度の高温で焼成したもの。

 ■メリット■
  ・赤玉土より硬いので、粉になりにくい。
   その他は赤玉土と同様。
 ■デメリット■
  ・お店により、売っていないところもある。
  ・赤玉土より、ちょっと高価。
   その他は赤玉土と同様。

・バークチップ(ポゴナ製)
  国産のバークチップ。木を砕いて、無害加工された木片床材。いつも通信販売で
  購入している。

 ■メリット■
  ・一回の使用期間が長い。
  ・見た目がかっこいい(?)。
  ・軽い。
  ・家庭ゴミとして処分できる。
  ・赤玉土よりもリクガメが潜りやすいようだ(冬眠開始時期のいいのでは?)。
  ・災害の時に燃えにくい。
 ■デメリット■
  ・爬虫類を扱っているペットショップにしか置いていない(必ず置いていると限
   らない)。
   ※通信販売で購入できるので、わざわざ買いに行かなくても良いというメリッ
    トはある。
  ・独特の匂いがある(リクガメが好きか嫌いかはわからない)。
  ・埃が出て、UVB蛍光灯などの設備に付着する。
  ・水分の吸収量があまり多くないらしく、尿で水分が多くなるとカビが発生する
   ことがある。
  ・これまで使用した床材で、もっとも高価(1kg=1,000円程度)。

・新聞紙
  お手軽床材の新聞紙。スタートはこれからでした。

 ■メリット■
  ・入手が楽。
  ・交換が楽。
  ・家庭用ゴミとして処分できる。
 ■デメリット■
  ・一回の使用期間が1、2日しかもたない(交換頻度高い)。
  ・排泄物が腹甲に付きやすく、不潔になりがち。
  ・悪臭の元になりやすい。
  ・災害の時に燃える。

理想!
軽い、安い、交換が楽、見栄えがいい、無臭、脱臭効果あり、リクガメが歩き易い、
どこでも入手できる、水分吸収量が多い、埃が出ない、家庭用ゴミとして処分でき
る、リクガメが食べても大丈夫(栄養になるともっと素晴らしい!)、そんな床材
よ、登場して欲しい!。


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