Tortoise Garden

リクガメを調べたり、観察したりしている生活の中で感じたことを綴っています。

「冬眠中も常に快適さを追求(?)」

冬眠しているリクガメは(冬眠の初期段階)完全に眠りに入るまでの間より快
適な場所を求めて潜り続けるようだ(時には上に上がって来る)。今年みたい
に中途半端な気温の冬は、リクガメたちも快適な場所(温度範囲が5〜10℃
の場所)が簡単に見つからないらしく、ケージの隅でいつまでもゴソゴソやっ
ている。そしてこの音は四六時中している上に、この音が異様に響くのである
。夜、布団に入っている時など、やけに鮮明に聞こえるから不思議だ。なので
このゴソゴソ音が完全にしなくなるまでは完全に冬眠に入っていないのだと思
う。通常の冬眠期間が12月から翌年の3月までの四ヶ月間だとすると、まだ
このゴソゴソ音がする今年は、冬眠期間の1/4以上はカメの身体が代謝して
いることになるので、今年は早めに起こそうかなぁ、と思ったりもしている。
(2004/01/07)


「ギリシャリクガメ:CB個体は冬眠できるような気がする」

 常々、ギリシャリクガメを冬眠させたいと思っている。いろんな情報を総合
して考えた結果、そうした方がギリシャリクガメを健康に飼育してあげられる
と判断したからだ。
 一般的に、ギリシャリクガメやヘルマンリクガメを健康に飼育し、繁殖を目
指すのであれば、冬眠をさせた方がよい、という。実際に冬眠をさせて繁殖を
実現させている方も知っている。トータストラストをはじめとして、欧米にお
ける各種HP情報でも、そのことはよく紹介されている。
 日本に輸入されてきてペットショップで販売されているギリシャリクガメや
ヘルマンリクガメは、人間の手で繁殖させたCB(Captive Bred)個体が多い
。ギリシャリクガメでは、特にアラブギリシャリクガメと呼ばれる亜種が時々
WC(Wild Caught)個体として売られていることもあるが、あまり多くない。
 また、国内外のHPであれこれ情報を調べてみると、ギリシャリクガメで繁
殖の成功を紹介したり、CB個体の赤ちゃんがリクガメが売られているものは
、“冬眠する”と言われている“グラエカ種”もしくは、“イベラ種”だけで
ある。
 そう考えてくると、国内へ輸入されているCB個体のギリシャリクガメ達は
ほとんど冬眠できる個体なのではないか?と思うようになった。我が家のギリ
シャリクガメたちもみんなCB個体だと聞いているから(一個体だけ怪しいの
がいるが)、普通に冬眠してくれるような気がするのだ。
 今度の冬は、春から餌をたっぷり与えて、万全の体制で慎重に冬眠を試みた
いと思っている。


「餌を与える頻度」

 飼育下におけるリクガメの食事のタイミングは、私の知っている限り、通常
一回(朝与えるパターンが多い)、ちょっと時間的に余裕のある人で、朝夕の
二回という頻度である。特に一般的な人間の平日の生活パターンは、一定であ
る場合が多いので、規則正しい時間にだいたい一定した量の餌をもらっている
ことが多いし、飼育者の配慮不足が大きい場合は、餌もワンパターンであるこ
とが多い。人間とて、毎日同じメニューでばかりでは、食べ飽きてしまう。
 一方、自然界で生活するリクガメたちは、食べたくなった時に餌を探し、食
べたい量だけ食べている。もちろん、希望通りに食べたいものが見つからない
場合もあるから、食べている時間帯、食べている量には、毎回ブレがあるはず
だ。おまけに食べている餌となる野草も、毎回同じというわけではない。
 そう考えると、リクガメが健康に育っていく条件には、この不規則な食事と
いうのが案外効いているのかもしれない、とふと思ったのだ。
 毎朝、同じ時間に餌を楽しみに待っているリクガメたちを見るのは、かわい
いものだが、自然界とは違うパターンで生活させてしまっている、というちょ
っとした罪悪感も感じないではない、今日この頃なのである。


「こんな活性の高さはありか?」

 リクガメ飼育を始めて、初めての冬の今年、本来冬眠する種であるロシアリ
クガメを冬眠させずに(冬眠させるノウハウがなかったから)、越冬させてい
る。要するに、ヒーターなどでリクガメを飼育している環境の温度を上げて、
春や夏と同じように餌を食べさせているのだ。それに、例えば、25度とか3
0度と温度を上げてやると餌をたくさん食べる。やけに活性が高いのだ。暖か
い季節より起きている時間が長い、という感じさえ受ける。
 元来、冬眠して、この季節は胃の中をからっぽにして、眠っているはずのリ
クガメが餌をガンガン食べて起きているのだ。これは本当にいいのだろうか?
高い温度で飼育して本当にいいのだろうか?。ちょっと不安になりながらも、
冬眠させるノウハウがないのであきらめていると言えば、言い方が悪いが、そ
んな感じなのだ。そんなモヤモヤを感じながら、リクガメ飼育の初めての冬は
日を重ねている。とにかく、「死ぬなよ。」という思いだけで。


「将来の目標」

 将来の目標と言えば、身近なところでは、庭をあちこち動き回るリクガメた
ちの姿をのんびりお茶を飲みながら眺めること。その次は、やはり国産CBの
赤ちゃんの誕生をこの眼で見ることですね。ある程度、地中海リクガメ属の飼
育に慣れたら、ゴーファーリクガメやチャコリクガメも飼育してみたいです。


「リクガメって面白い」

 ひょんなことからリクガメ(ロシアリクガメ)を飼育するようになったので
、インターネットでいろんなWebを閲覧して、生態、飼育方法などを勉強し
てみた。調べ始めた頃、案外簡単に飼育できるものなんだ、と理解した。ペッ
トショップでケージ(ガラス水槽)の中でじっとしているリクガメを思い出し
た。
 ところが、もっといろんなWebで勉強し、日々の観察をしていると、簡単
に飼育できるもんじゃない、ってことがわかってきた。運動量も非常に多く、
飼育空間もかなり広めのスペースの確保が必要だということがわかった。餌も
鮮度が高くないと食べてくれないことがわかった。嗜好性の高い人工のリクガ
メ専用の飼料だけで飼育していたは、ちゃんと育たないこともわかった。大半
の人がリクガメ飼育に利用しているガラス水槽のケージは、温度コントロール
することがとても難しいことがわかった。結局のところ、リクガメが健康に育
ってくれるために、リクガメの故郷の棲息環境を再現することの難しさを痛感
したのだった。

 がしかし、リクガメという生物を観察してあれこれ考察する時、その飼育環
境の改善についてあれこれ考えている時、その日の天候を感じてリクガメの体
調を思ったりと、その時間が面白いのだ。思い通りに餌を食べてくれたり、思
い通りに温度コントロールできたり、想像通りの行動をとってくれたり、見た
ことのない不思議で面白い行動をしてくれたり、そんな瞬間、瞬間がとても興
味深い。それらの時間をつなぎ合わせたリクガメモードのライフスタイルがと
ても面白いのである。


「野外冬眠飼育について」

 先日、リクガメ仲間から、ロシアリクガメ(その文章の中では、ヨツユビリ
クガメと書かれていた)の冬眠に関する記事を読ませていただいた。

 その中に書いてあったことは、以下のようなことだった。「元来、寒い地域
で生活するカメであることから、通年保温飼育すると早く大きくなるかもしれ
ないが、ロシアリクガメが持っている生理的な生活リズムを崩し、結果的にロ
シアリクガメの寿命を短くしているのではないか?。」ということだった。保
温飼育するから早く大きくなって寿命が短いのではなく、生活リズムが崩れて
寿命が短くなる、ということである。確かに、寒さに強いと言われる割に、長
年飼育している方をあまり知らないし、せいぜい十年未満。私の場合、十年以
上飼育している人の事例は、雑誌で見かけた方とメールでやりとりしていた方
の2名だけ。ロシアリクガメのWebを持っている方の大半は、飼育歴2、3
年というところだ。その記事は、かなり私に「ロシアリクガメの冬眠の必要性
」を痛感させた。来年の冬はかなりの確率で冬眠させるだろう。冬のちょっと
した天気のいい日に、ねぐらから出てちょっと日向ぼっこしているカメなんて
、いいと思うのだが。

 話はちょっと変わるが、「いつも顔を見ていたいから」と保温飼育して10
年飼育するのと、「可能な限り自然のままのライフスタイルをさせてあげなが
ら」冬眠をさせて20年飼育するのとでは、どっちがカメ/人間のお互いにと
って幸せなことなのだろう?。これを天秤にかけた時、私は現在のところ、後
者を選択している。だから、もっとロシアリクガメの冬眠について勉強しなけ
れば、と思っている。

 ちなみに、私にギリシャを譲ってくれた方(上述の一人)のロシアリクガメ
は、10年間飼育されていて、体長は10cm(雄)、7回冬眠をしている。
私もロシアリクガメを入手した時は、いろんなWebで紹介されているように
、「あんなに早く大きくならないかなぁ。」なんて思っていたが、10年で1
0cm、自然界のロシアリクガメの成長スピードなんてこんなものなのかもし
れない。その方に画像を送っていただいたが、スマートで凛々しい、野性的な
健康が滲み出ていて、「私もこう育てたい。」と思っている。

 もっと、冬眠の飼育環境作りを勉強しなければならない。


「絶食日の設定」

 先日、ボランティアメンバーの教育の場として、福岡県内のとある動物園内
の動物の飼育現場を視察する、というようなレポートがテレビニュースで紹介
されていました。
 その中で私の興味を引いたことがひとつありました。それは「絶食日の設定
」です。その動物園では、動物を健康に飼育するために、毎週一回“餌を全く
与えない”日を設定している、という内容でした。他のことをしながら、横目
でそのニュースを見ていたような状況だったので、詳細まではきちんと見て(
聴いて)いなかったので、水も与えないのか?などわからないことは多いので
すが、なるほどなぁ、と思ったのです。
 自然界には、嵐がきたり、急激な寒さに襲われたり、天敵に襲われて隠れ家
(リクガメの場合は、土の中かな?)に逃げ込んだままじっとしていたり、と
いうように、餌を食べたくても食べれない状況は想定されます。彼らはそんな
環境で何十年も生きていきます。しかし、飼育下では、毎日同じ温度コントロ
ールされた大気の中で、毎日、餌の方からやってきてくれて、苦労もせず好き
なだけ食べれるのです。このリクガメの生活環境の差が、飼育下のリクガメの
体質を虚弱化させているように思えてしまうのです。本当のところ、どうなん
でしょうねぇ?。来年は試してみよう。


「ロシアリクガメ・偏食、そして餌の種類」

 いろんなホームページを巡回していると、時々、ロシアリクガメは偏食が激
しい、という記述を見かけます。確かに、わが家のロシアリクガメたちにも好
き嫌いがあるようです(チンゲン菜よりも、小松菜が好きだし)。
 しかし、ロシアリクガメが生息している国々の自然環境を考えると、それほ
ど豊かに餌が摂取できる環境であるとは想像しがたいのが事実です。そうなる
と、少量の植物を複数(たくさんの種類)食べることを余儀なくされているの
ではないか、と思われます。そういう環境に適応するために進化してきたわけ
だから、そういう環境に生息するからこそ、結果的に、健康が保てているわけ
です。
 そう考えると、飼育下においても、少ない種類の餌をたくさん与えるよりも
、少量の餌を可能な限り複数種類与えた方がよいことが容易に考えられます。
 ちなみに、ロシアリクガメではないですが、ある地域のギリシャリクガメは
、年間を通して150種類以上の植物を摂取しているというレポートがありま
す。また、自然界では、植物を摂取すると同時にそれに付着している土や小石
なども一緒に体内に入るため、リクガメに必要な広範囲のビタミン類やCu、Co、
Mg、Mn、Znなどの様々な微量元素分も摂取しているのす。
 より健康にリクガメを飼育していくために、このような条件に少しでも近づ
ける努力を私たちはしていかなければならないのです。


「ギリシャリクガメ・顔の大きさ違う」

 13.6cmの雄(グラエカ種)と11.6cmの雌(イベラ種)の顔の大きさが、同じ
くらいか、後者の方が大きい。これって亜種の違いによるものだろうか?それ
とも性別によるものだろうか?不明。雄のような顔と身体の大きさのバランス
に雌が育つのであれば、それなりに大きくなってくれる証拠になるのかな?。
うーむ。


「飼育環境の温度変化」

 リクガメの飼育について記述されている書籍やWebページを読むと日中2
8度、ホットスポット32度、夜間温度22度などと温度コントロールする目
安が書いてある。これらの温度は、ほとんどの場合、飼育ケージが屋内に設置
してあり、サーモスタットのような機械で正確にマイルドにコントロールされ
る。もちろん強風が吹いたりすることもない。
 一方、自然環境はどうだろう。自然界では、気流の変化などにより、風は吹
くし、雨も降るし、湿度は上下するし、温度も刻一刻と変化する。低気圧や高
気圧の動き方次第では、一日の昼と夜の温度差が10度以上なんてこともごく
当たり前に起こる現象だ。野生のリクガメはそんな環境で暮らしているのだ。
日光浴だって、晴れた日は心行くまで満喫できるかもしれないが、曇天の日に
は、物足りないだろう。
 だから、そんな自然環境で生活できるリクガメたちだから、可能な限り野外
の風を感じさせ、野外の気候の変化を体感させる必要があると思うのだ。そう
することによって、生活にメリハリができ、本来持っている能力を生かすこと
ができ、体力もついて、より健康に育つのではないか?と思うのだ。
 リクガメたちは、適応できる温度が約束された状況で野外に出してあげると
、とても生き生きとした表情を見せてくれる。これが何よりの証拠なのだろう。


「ギリシャリクガメ・国内繁殖可能亜種」

 私は、ギリシャリクガメの繁殖事例をふたつしか知らない。ひとつは、有名
な「Tortoise Land」というホームページで紹介されている例でもうひとつは
地元の福岡(北九州市)で繁殖に成功されている方の例である。前者で繁殖に
成功したギリシャリクガメの亜種は“イベラ種”と紹介されている。後者で繁
殖に成功した亜種は聞いていないが、親個体(冬眠中だったので写真)、赤ち
ゃん個体を見せていただいた限りでは、「Tortoise Land」で紹介されている
個体と似ていたので“イベラ種”だと思われる。
 また、ギリシャリクガメを紹介している書籍の記事を読むと、ギリシャリク
ガメのペットとしての飼育の歴史の中で、最初の頃は“グラエカ種”が多かっ
たが、“グラエカ種”の輸出規制が厳しくなって、“イベラ種”に移行してい
き、“イベラ種”が環境適応能力、繁殖力旺盛だったために、長期飼育と繁殖
事例が増えたことを紹介している。その中には、“グラエカ種”よりも冬眠に
適応できる性質を持っていることも紹介されており、そのことが長期飼育、繁
殖に大きく寄与していることは容易に想像できる。
 こんなことを考えていると、日本で繁殖をさせるのに適しているギリシャリ
クガメの亜種というのは、“イベラ種”なんだろうなぁ、と思っている。それ
も甲羅の色が黒っぽい個体(黒い部分が広い個体)がいいような気がする。こ
の根拠は、上記の2例の個体の特徴もそうだが、トータス・トラストのWeb
で紹介されていたギリシャリクガメのレポートで、「気温の低い地域に棲息し
ている個体は、太陽熱を効率的に吸収するために、甲羅が黒っぽいのではない
だろうか?。」というようなことが書いてあり、これにより、日本のように冬
季は低温になり、冬眠をしないといけない環境に大きな負荷なく対応できるの
だろう、と思うからである。
 ということで、繁殖を狙うには、“イベラ種”の黒っぽい個体を飼育してい
った方がいい、というのが、現時点での私のあてずっぽうの方針なのである。

<追伸>
 グラエカ種とか、テレストリス種などのペア飼育で、繁殖に成功された方、
おられないですかねぇ?。それらの赤ちゃんたち見たいなぁ。


「ロシアリクガメ・冬季の昼寝を考える」

 リクガメ関係のインターネットの掲示板をあちこち眺めていると、「この季
節、我が家のロシアリクガメは寝てばかりいます。餌もあんまり食べません。
」という書き込みが目につく。我が家のロシアリクガメたちも例に漏れず、寝
てばかりいる。UVB蛍光灯やバスキングライトなどでいくら明るくしても、
ヒーターでいくらケージ内の温度が上がっても寝ている。
 どうも、この行動パターン(寝てばかりいるから、行動じゃないかもしれな
いけれど)は、ロシアリクガメが大昔から体内に持っている生活プログラムで
はないか、と思うようになってきた。それには、太陽の日照時間、地球の自転
、地球と太陽の距離(位置関係)等が密接に関係しているように思えてならな
い。また、一年のうちほとんどを冬眠して過ごし、3カ月ほどしか地上で活動
しないエリアもある、という話も聞いているから、彼らは、冬になると冬眠し
なければならない体質なのではないか?と思うのだ。
 10年以上も前に、ロシアリクガメが輸入されてちょっとしたブームになっ
たことがあったらしいが、その時に輸入された個体を、現在も健康に飼育して
いる、という話は聞いたことがない。これは、ホシガメなどの冬眠を必要とし
ないリクガメたちと同様に、冬眠させずに保温越冬を繰り返した飼育方法をと
ったからではないか、と推測されている。
 そんなことがあれこれ先輩方の話などを聞いているうちにわかってきたし、
現在でも、実際に冬は冬眠させて健康に飼育されているロシアリクガメもいる
ようなので、彼らの太古からの生活リズムを尊重して、次の冬は冬眠をさせよ
うと思っている。そして、このロシアリクガメの冬季の寝てばっかりの期間の
飼育ノウハウが確立されれば、ロシアリクガメは、もっと健康に日本でも長期
飼育されるようになるのではないか?と思っている。


「春からの冬眠準備」

 冬眠をするリクガメに飼育下で無事に冬眠をさせるには、リクガメの健康が
第一である、と飼育書に書いてある。寒くて長い冬を何も食べずに過ごすのだ
から、それはごく当たり前のことだ。
 その健康を、冬眠に入る段階で可能な限り高めるために何をリクガメにして
あげればいいか?。これは、春から秋までのリクガメが起きて活動する期間に
、めいっぱい試行錯誤を繰り返すしかないのだろうが、私がしてあげれること
として、以下の2点をしてあげる必要があるのではないだろうか、と現時点で
は思っている。

 1)野外飼育
   自然環境下の気温の変化への対応能力の強化を目的とするとともに、自
   然下で太陽の動きや湿度の変化など体感することにより、より自然環境
   に対する耐力もつくであろう、と思われる。こうすることにより、通年
   保温器具や照明器具などにより一定に保たれている環境下で飼育されて
   いる個体よりも体力のある個体になるのではないだろうか?。

 2)さまざまな食事による健康増進
   ギリシャリクガメは自然環境下で150種類以上の野草を食べている、
   ことが確認されているらしい。150種類とまではいかなくとも、可能
   な限り多くの種類の餌を与えられるか?、これは重要なテーマだと思う
   。人間も偏食になると体調を崩すように、リクガメも普通に考えれば、
   同様のはず。また、野外の土の上で生活させることによって、土の成分
   なども吸収するので、ミネラル分などの微量だけれども、絶対必要な栄
   養分が補給できる環境にしてあげることが必要だろう。

 だから、リクガメが起きている期間に可能な限りの努力をするつもりである
。だから、春からが冬眠準備のスタート地点なのである。


「飼育ポリシー(?)」

 リクガメという不思議で素敵な生き物を飼育して、いつも眺めていたい、と
いう気持ちは、リクガメに興味を持っている人はごく当たり前に持っている感
情だろう。
 しかし、ペットとしてのリクガメをどのように飼育するか、というのは、リ
クガメの飼育者次第だし、その飼育方法がリクガメの発育に大きく影響するの
は、いろんな記事を読んだり、写真を見たりして理解できた。それだけ難しい
生き物であることがわかった。
 リクガメは、20年、30年と長生きする生き物だから、自然環境を再現し
てあげれるのであれば、その情報通り長生きするかもしれない。私の飼育して
いる地中海リクガメの仲間は、自然環境下では毎年冬眠をしながら、長い年月
を生きる。でも、私の知る限り、国内でこの地中海リクガメの仲間を飼育して
いる方のほとんどは、冬も保温して冬眠させずに飼育されている場合が多い。
ここで、冬に冬眠させずに飼育を続けると、そのリクガメたちは何年生きるの
だろう?という疑問が出てくる。
 寒い季節に寒い思いをして冬眠するか、ぬくぬくと寒さを感じずに冬を越す
か、それらをリクガメ本人(本亀?)がどのように感じているのかわからない
が、やはり自然環境に近い状態で飼育してあげるのが、長生きさせてあげられ
るきっかけになるのではないか?と現時点では思っている。リクガメ飼育者で
あり、数少ないブリーディングをされている方は、これらを毎年、冬眠させて
いる。そういう方とお話をすると、この思いはますます強くなのである。20
年も30年も同じリクガメと一緒に時を過ごす、なんかいいではないか、こう
いうの。


「ロシアリクガメ・冬眠の兆し?」

 リクガメ関係の掲示板などを眺めていると、冬になったら「うちのロシアリ
クガメは寝てばかりいます。」という書き込みを頻繁に見かけるようになった
。確かに、我が家のロシアリクガメたちも例に漏れず、寝てばかりいる。ケー
ジ内の温度が30度以上あろうと、照明器具がまぶしいくらいに何時間照って
いても寝ている。おそらく、屋内で保温しているしている方のおたくでもそう
ではないだろうか。
 この行動パターンが、本来、ロシアリクガメが体内に持っている生活プログ
ラムというか、冬眠プログラムなのではないか?と感じている。これを無理に
起こしたり、温浴させたりするのはよくないんじゃないかなぁ、と。この行動
を見て、来年はちゃんと冬眠させる必要がある!と思っている。


「ギリシャリクガメ・やっぱり亜種違い?」

 ギリシャリクガメ・グラエカ種とギリシャリクガメ・イベラ種とを比較して
観察してみると、後ろ脚の付け根の脇(しっぽとの間)にケヅメがあるという
点では共通しているが(雄/雌の違いもあるが)、顔、甲羅などの形状が異な
っているように思う。特に甲羅のそれぞれのパーツ(板)は明らかに違うよう
だ。こういうのを感じていると、亜種間のブリーディングはできないなぁ、と
いうのを実感する。


「スタートマニュアルはこれ」

 ロシアリクガメ、ギリシャリクガメ、ヘルマンリクガメ、マルギナータリク
ガメと言った地中海リクガメの仲間を飼育し始める時には、どんな飼育書を読
めばいいのか?。それは私の経験から言うと、森リクガメ研究所の「リクガメ
飼育百科」が一冊とあとはこのページをみなさんが読まれているように、イン
ターネットの中を探したものを読めば、それなり飼育ができると思います。
 昼休みなど、時間があれば、書店でリクガメの飼育書を探してみても、「こ
れだっ!。」と納得のいくものは見つからないのです。結局、リクガメに関す
るいろんなホームページを検索ホームページで探して読んでいく。これがよか
ったですね。ホームページだと、だいたいそのページを作った方(リクガメの
飼育している方)にメールで連絡がとれますので、疑問を持ったところは直接
訪ねることも可能です。私はこれでずいぶん飼育のためのアドバイスをいただ
きました。少なくとも、我が家にいるロシアリクガメやギリシャリクガメの飼
育をスタートさせるには、上記の方法で十分ではないか、と思うのですが。あ
とは、自分の飼育している個体を観察しながら、飼育方法を工夫していく、こ
れがリクガメの基本的な飼育スタンスではないかなぁ?と思っています。


「体高の疑惑」

 マルギナータリクガメの背甲を見て思ったこと。それは、太陽光をちゃんと
受けて育った個体は、もっこりと高さがある、ということ。うちのは、屋内ケ
ージ飼育が長かったせいか、なんとなく扁平な感じがする。
 太陽の紫外線(UVB)をたくさん浴びて、カルシウムを背甲にどんどん蓄
積すれば、確かにもっこりと背中が高く育ちそうな気がしてしまう。
 室内飼いする甲羅が横に成長して甲羅全体のもっこり感が出ない(凸凹には
なる)。甲羅と甲羅の繋ぎ目が外に出てこない感じ。太陽をたくさん浴びて育
った個体は甲羅全体が上にも成長してもっこり感が出る感じ。ヘルマンリクガ
メなども時々そんな個体を見ることがある。

 一方、ロシアリクガメでの事例だが、これはケージ飼育下で人工配合飼料を
多用した飼育の場合には、不自然に背甲が成長に、不自然な盛り上がり方をし
てしまうように感じる。自然に成長線が出現し、甲羅が大きくなっていく、と
いう感じではなく、成長線の部分がはちきれそうで、甲羅全体が不自然に盛り
上がっているという感じなのだ。特に、ペットショップで飼育されている個体
で見かけたことが多いような気がする。

 こんなことってあるのだろうか?。ただ、人工配合飼料中心で育てると甲羅
が変な育ち方をする、というのは、リクガメ仲間とも共有できる感覚のようだ。

 いずれにせよ、自然の太陽の光を可能な限り浴びさせて、可能な限りの自然
の野草を与えて育てて、少しでも状態のよい形の甲羅に育って欲しいものであ
る。


「丈夫な体質にしてあげたい」

 春から秋にかけて、屋外の自然の気温/湿度(特に気温)の変化の中で生活
させておかないと、鼻水を出しやすい弱い体質になるように思われる。当然、
冬眠させるのも危険であるように思う。

 冬眠には、一日の朝昼夕の温度変化と夏から冬に向かって徐々に気温が下が
っていくという自然環境の中で、冬眠に向かって体調を作っていかないと冬眠
は成功しないようだ。


「性別判定について」

 私の経験では、地中海リクガメの性別判定は、ある程度大きくならないとで
きない、というのが実感です。実際に経験したことを以下に並べてみます。
(もちろん、私の経験/知識不足もあります。マルギナータリクガメについて
は、雌個体の腹甲側を実際に観察したことがありません。)

・9.5cmで“雌”と言われて購入したロシアリクガメの臀甲板が10cm
 を越える頃から“雄”の特徴を示し始め、尻尾も横にたたんで歩いている。
・ロシアリクガメの“雄”を探していたところ、9.7cmで温浴中にペニス
 を出したので“雄”決定です、との連絡をショップの方にいただいた。
・“雄”として、我が家にやってきた7cmのロシアリクガメ。早いスピード
 で成長し、今ではすっかり“雌”の特徴を示している。
・11.5cmで我が家に来たギリシャリクガメ(イベラ種らしい)“雌”ら
 しい特徴を持っていた。
・“雌”が欲しくて購入した9cmほどのギリシャリクガメは、現実をじっく
 り観察させてもらってもちゃんと判断できなかった。
 (現在11cm、たぶん期待通りの“雌”のようです)
・“雌”と言われて入手した10cmのマルギナータリクガメは、11cmに
 なった現在でも不明。

 以上の経験から、地中海リクガメの性別の判定は、少なくとも10cm、で
きれば12,3cm以上の個体で判別しないと確信を持って“雄だ”、“雌だ
”と言えないと思います。

 なお、成長速度は、まだ比較検証できていませんが、“雌”の方が書籍など
で紹介されているように餌をたくさん食べ、早く大きくなるようです。これは
あと1年ほど成長記録のデータが蓄積できてから、グラフにして改めて考察し
たいと思っています。


「マルギナータリクガメの体調」

 マルギナータリクガメは、尿酸をたくさん貯めて出す。出す直前(体内に尿
酸がたくさん貯まっている状態)はちょっと体調悪そうに見える。


「椎甲板の謎」

時々里子でやって来るギリシャリクガメやヘルマンリクガメは何故か椎甲板が
正常に成長していない。いろんなサイトを見てもそんな感じの個体が多い。ヨ
ーロッパあたりの書籍のグラビアやサイトで紹介されているツルっと綺麗に育
った甲羅を持った個体とは明らかに違う。椎甲板が広がっておらず、ぽこっと
盛り上がった感じになっていて脇の助甲板が妙に長く伸びている感じ。特にヘ
ルマンリクガメにこの傾向が強い。この症状が出ている個体の共通項目は、
   ・配合飼料を与えたことがある。
   ・室内飼育が長い。
   ・冬眠させたことがない。
   ・ヘルマンリクガメは少量の動物質が必要と言われているが与えたこと
    がない。
   ・飼育下なので餌のバリエーションが少なく栄養が偏ってしまっている。
   ・カルシウム不足。
などが考えられる。これらの事項を一度に改善、ウィークポイントを克服する
ことは容易ではないが、なんのかんの言ってもリクガメは太陽の子供、太陽の
下で季節の移り変りを感じながら生活するという本来の生活を可能な限りシミ
ュレートしてあげることが飼い主の役目だと思う。


「成長/肥満しない謎」

我が家で飼育しているヘルマンリクガメ、ギリシャリクガメ、マルギナータリ
クガメは、毎日餌をたくさん食べて成長しているにもかかわらず、肥満の兆候
と言われている脂肪と思われる贅肉はないように思われる。ロシアリクガメは
なんとなく脂肪がついているような感じの個体もいるけれど。


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